さて、この章も第五の習慣までやって参りました。
「理解してから理解される」と、表題に書いてあります。いったいどういうことなのか、ご説明していきたいと思います。
あなたは、相手と会話をしているときに何を考えて話をしていますか?ほとんどの方は、その話に対して何かを答えようとして聞いていませんか?相手が話し終わるといっきに話し始めたりする経験は、皆さんお持ちだと思います。特に男性の方は、「自分だったらこうする」とか、「自分だったらこうした」と、経験談を話してしまうのではないでしょうか。これは、相手にただ自分のことを話しているだけであって、相手にしてみたら何ら解決策にはなりません。ではどうしたらいいのでしょうか。
まずは、相手を理解してあげることです。この「理解する」には、4段階のスキルがあります。
@話の中身を繰り返す・・・相手が言ったことを単純にオウム返しで答える。(頭脳を使っていない。)
A話の中身を自分の言葉に置き換える・・・相手の言ったことを頭脳を使って考えて、自分の言葉で表現する。
B相手の感情を反映する・・・何を言っているかよりも、どう感じているかに重点を置いている。
C内容を自分の言葉で言い、同時に感情を反映する・・・誠意を持って相手を理解しようとし、話の中身を自分の言葉に置き換えて感情を反映する。
@は、ただ流して聞かれてると相手は認識してしまい、何も話さなくなってしまいます。一番酷い聞き方ですね。
Aはいかがでしょうか。これは、多くの人が普通にしていることではないでしょうか。「認識」ですね。主に左脳を使っていると考えられています。
Bは、感情を表現しています。つまり、相手の話が悲しい話だったら聞き手が涙を流す行為にあたります。
そしてCは、AとBの総合的な表現でしょうか。聞き手に求められるスキルは、Cになります。あなたは、どの段階を使っていますか?Cのスキルを使っている人は、大きな精神的な空気を与えることができます。そうすることによって相手の心がオープンになり、より信頼関係を土台にしたコミュニケーションが図れるようになります。これが、「理解してから理解される」の中身です。映画を見ているときに悲しいシーンになると泣いている方がいますが、それに近いものがあるのでは?と、私は思います。是非、活用してみてはいかがでしょうか。
一部フランクリン・コヴィー・ジャパン「7つの習慣」トレーニングプログラムより引用・表現しております。 |
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