人間は、様々な人々と協力しながら「こと」を進めています。その協力の在り方が、第六の習慣である「相乗効果を発揮する」なのです。この習慣は、人と人の考え方の違いに価値をおき、その価値観の違いを活かし合って更に素晴らしい第三案を創出するという考え方です。それでは、第六の習慣『相乗効果を発揮する』について勉強してみましょう。
例えば、こんな事例を考えてみましょう。あなたと数人で、あるプロジェクトチームを発足させるとします。あなたならどんな人を選びますか?
@自分と同じ考えを持っている人
A自分とは気が合いそうも無い人だが、モノの見方が全く違う人
@の人の集まった会議を行ったとしましょう。どんな会議になると想像できますか?おそらく、同じような意見しか出てこないでしょう。そればかりか誰も話さないで終わってしまい、『これで良いか。意見は、みんな同じだし。』で締めくくられることでしょう。これでは、良いモノは作れないのではないでしょうか。
Aではいかがでしょうか。考え方の違う人が集まった会議は、様々な視点からモノを見ることができるでしょう。そして、意見はふくらみ良いモノができるはずです。しかし、自分とは違う意見を受け入れられるだけの余裕な気持ちが無ければなりません。自分の考えをしっかり持ち、自立していなければ他人の意見を受け入れることは出来ません。
上記の例でお伝えした通り、お互いの違いを活かし協力し合ってもっと素晴らしいモノを作り出す、これが『第六の習慣』の基本的な考え方なのです。しかし私たち人間は、自分とは違う考え方の人間を避けてしまいがちです。その理由として、自分の価値観に合わない意見を受け入れることは、自己否定や自分の価値観を捨てなければならないからです。
それでも協力しなければならない時があります。『上司がこうしろと言ったから』とか、『周りがしているから合わせなきゃ』とか・・・つまりこれは、『協力』したことにならず『妥協』したことになります。この状態は、1+1=1以下、もしくは0かもしれません。相乗効果を生み出すどころか、まさに無駄な行為です。そうならない為にお互いの異なる部分に着目し、価値を置いてお互いの違いを活かし合う考えにシフトしていかなければならないのです。一人では不可能なことが、協力し合うことで1+1=3以上もしくは100へと、可能性は無限にあるのです。
一部フランクリン・コヴィー・ジャパン「7つの習慣」トレーニングプログラムより引用・表現しております。 |
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